79歳のアルゲリッチのソロ【ショパン《ピアノソナタ第3番》のエネルギー】

思考・日常(音楽)

先日、YouTubeにアルゲリッチのショパンの《ピアノソナタ第3番》の映像がアップされました。

ソロを弾かないと言っていたアルゲリッチがソロを弾いたということで、2020年の事件ですね。

自分がコンサートに行くようになった頃は、もうソロの活動はしていなかったので、アンサンブルしか生では聴いたことがありません。

今でもお客さんが入っていたら、やはりソロは弾かないのではないかと思います。

ショパン《ピアノソナタ第3番》の映像

公式なのか非公式なのかわかりませんが、こちらの動画です。

無観客で演奏しています。

アルゲリッチは1941年生まれなので、79歳の演奏ということになります。

79歳とは思えないエネルギーです。

多くの人の感想は、「やっぱりアルゲリッチのままだった」というところでしょうか。

一方で、アンサンブルの時の方が生き生きしているとも言えます。

同じ時に演奏された、ルノー・カピュソンとのフランクのソナタも公開されています。

こちらの方が、顔は生き生きしているように見えます。

第4楽章冒頭のエネルギー

面白いと思ったところはいっぱいあるのですが、第4楽章冒頭のエネルギーの使い方に注目します。 

アルゲリッチはかなり明確に上のようにエネルギーを感じていたように思います。

バスの半音上行を強調するというか、アウフタクトでエネルギーを掴み取るというか。

跳躍したから時間がかかったという見方もできますが、かなり意識的に感じていたのではないでしょうか。

まとめ

曲が終わった後に、おそらくカプソンが練習してるヴァイオリンの音が入っていたり、ノイズが所々入ったりしますが、そんなことは気にならないような素晴らしい演奏です。

やはり良い演奏はノイズや音質の良し悪しを越えるのでしょうか。

この曲に関しては、1965年のショパン・コンクール優勝から2年後に録音されたCDもあります。

4楽章の録音です。

聴き比べも面白いです。