スタジオで練習すると捗る理由【結論:有限性】

思考・日常(音楽) 練習

スタジオを取って練習した時に、いつもよりも捗った経験は誰もがあるのではないでしょうか。

なぜか家や大学で練習する時の数倍くらい、集中力が増します。

気づきや、発見もいつもよりあります。
その理由を考えてみます。

結論

いきなり結論です。

  • 時間に制限があるから
  • お金を払っているから
  • 他に物がないから

これら三つに共通するのは、「有限性」です。

時間に制限があるから

スタジオをとるときは、1時間、2時間、3時間、という単位が基本です。

時間を気にすることなく練習できるわけではありません。

その「リミット」が集中力を向上させます。

お金を払っているから

これは一見、有限性には関係なさそうですが、持っているお金には限度があります。

ましては学生など、1回の練習に使えるお金にも限りがあります。

その中で、いかに充実した時間を過ごして元を取るか、を考えます。

ケチな話ではありますが、この思考が集中力を増すことになります。

3時間じゃ高いから、2時間にしよう。
そうすると、なんとかその時間内でできるようにするのです。

お金の有限が生み出す、集中力です。

他に物がないから

スタジオにはピアノ以外は基本的に置いてありません。

ところが家だと、近くに誘惑が多くなっていまします。
パソコンがあったり、出していた洗濯物に気付いたり、お茶を飲み出したり…

スタジオはピアノを弾くための空間ですので、無駄な誘惑がありません。

空間が有限化されています。

カフェでの勉強

カフェでの勉強も同じです。

次の予定までの時間まで、もしくは閉店までの時間まで、とリミットがあります。

数百円でもコーヒー代を払っているのだから、なるべく充実した時間にしようと意気込みます。

また、関係のないものに手を出す誘惑も少ないです。

アイデアは制限から生まれる

哲学者の千葉雅也さんは以下のように言います。

アイデアが生まれるためには、環境の有限性が大事です。

『メイキング・オブ・勉強の哲学』(文藝春秋)、136頁。

制限からアイデアが生まれるのです。

日常生活で考えてみても、料理をする時などもそうでしょう。

欲しかった具材がない時に、冷蔵庫の中にあるものの中で何を入れたらより美味しいか、調味料は何を加えたら美味しいか、考えるようになります。

ものが無いという制限から、思考がスタートします。

スタジオでの条件を家でも再現する

では、上のような条件を家でも再現するためには何をした良いのでしょうか。

時間の区切りを意識する

以前の記事で書いたポモドーロテクニックは使えます。
時間に有限性を組み込むものだからです。

お金を払っているという感覚を意識する

  • 家賃を日割りする
  • ピアノを日割りする
  • 大学だったら設備費を日割りする

一見ケチくさい思考ですが、当たり前のような自分の環境を再認識できます。

余計なものを置かない

必要なもの以外は、周りに置かないようにします。

スマホは機内モードか、通知を切るなど工夫ができます。

まとめ

スタジオの有限性に着目しました。

また、時々違う空間でやるから良いのかもしれません。
非日常になるから、集中力も増します。

余談ですが、カフェの音を取った録音が、You Tubeにあります。
家の中でカフェを再現したい時に使えます。

日本語が気になる場合はこちら。アメリカ版です。