【公開】ショパン:バラード全曲 楽曲解説
ショパン(1810 - 1849)が残した4曲のバラードは、ピアノ作品における「バラード」というジャンルを確立しただけでなく、様々な音楽要素を取り入れることで新たな音響形式を生み出したと言える。「バラード」とはもともと文学上の用語であり、叙事詩と抒情詩を混ぜ合わせた中間的な性格をもち、それに加えて物語性のある詩のことである。
伴奏パートを弾く前に、歌(楽器)のパートを歌う【アンサンブル・伴奏・ピアノ】
焦っていきなり伴奏のピアノパートに取りかかって、とりあえず弾けるようにしようと取り掛かると、たいてい失敗します。歌詞も歌もわからずいきなり弾き出してしまうと、結局時間がかかります。結論、【伴奏パートを弾く前に、歌(楽器)の旋律を歌う】です。
音楽について語るときに村上春樹の語ることば【シューベルトのピアノソナタ】
村上春樹さんは、説明するまでもないですが、世界的な作家です。日本よりも海外で人気と言えるでしょう。音楽家の中にも、愛読している人は多いようです。例えばピアニストのユジャ・ワンも、愛読しています。今回は村上春樹のシューベルト論についての紹介です。
日記でプッチーニ《ラ・ボエーム》を評した画家クレー
画家として有名なパウル・クレー Paul Klee(1879-1940)独特な作風で、20世紀に活躍しました。クレーは音楽一家に生まれた上に、奥さんもピアニストでした。プッチーニの《ラ・ボエーム》についての日記での考察を紹介します。
カシオの電子ピアノがコロナで売れている理由【結論:コト付きのモノへ】
昨日、東洋経済オンラインで、カシオの電子ピアノがコロナを機にさらに売れているニュースを目にしました。記事の面白かったところは、カシオの電子ピアノや電子キーボードがよく売れている(楽器事業の4月販売実績は対前年同月比で国内が70%増、北米は110%増)、それにはコロナという背景があるというところです。
ポモドーロテクニックを使った楽器の練習法
練習していても、集中力が続かない。もっと効率よく練習したい。 そんな経験あると思います。今回はそんな時に使える練習法、ポモドーロテクニックを紹介したいと思います。テクニックといっても、こんな風に演奏したら上手くなる、といった話ではありません。
三島由紀夫の音楽観
今回は、三島由紀夫の音楽観について紹介したいと思います。三島由紀夫には、『音楽』というタイトルの小説もあります。よく大型の楽器店に行くと、書籍のコーナーにこの小説が置いてありますが、この小説は音楽には直接的にあまり関係がありません。本来置くべき本は、『小説家の休暇』だといつも思います。
カザルスの言葉①
チェリスト、パブロ・カザルス Pablo Casals(1876-1973)の珠玉の言葉を紹介したいと思います。カザルスは、スペインのカタルーニャ地方出身の、チェロ奏者です。また、指揮者、作曲家としても活動しました。今日ではチェリストの定番のレパートリーとなっている、バッハの《無伴奏チェロ組曲》の価値を再発見した人としてよく知られています。
【解説】シューベルト《美しき水車小屋の娘》を理解するための3つの背景
シューベルトの有名な歌曲集《美しき水車小屋の娘》について少し解説します。この歌曲集の物語を一言で表すと、「粉挽き職人の若者が、水車小屋の親方の娘と出会い、恋が実るが、のちに失恋し、自ら命を断つ」という物語です。
音楽は同じ「空間」で人と「共有」するからこそやりがいがある
先日、自粛が徐々に解除されたことで、久々に現場で仕事をしました。指揮者とピアニスト(自分)で、オペラの伴奏のみの撮影でした。明らかにここ2ヶ月使っていない身体を使った感覚がありました。それが何だったのか考えてみました。 家で1人で弾いているのと何が違ったのかというと、