「表現する(ex+press)」ということについて考えてみる【現象を追わない】

思考・日常(音楽)

演奏するということは、表現するということです。

何を表現するかというと、基本的には人間の感情です。

自然の描写をすることもあります。ですが、その自然を見ているのは、感情を持った人間です。

語源から考える

「表現する」という動詞は英語で”express“ですね。

語源としては「ex(外へ)」「press(押し出す)」です。

外に出るということは、中に何かがあるということです。

それが人間の感情なわけです。

現象を追わない 

レッスンでも「書いてあるからやっているように聞こえる」と言われた(or言った)経験、誰もがあると思います。

自分の中(=in)にある「内的なもの」を伴わずに、書いてある現象を再現しようとすると、人に気づかれてしまうんですね。

フォルテと書いてあるから大きくした、Prestoと書いてあるから早く弾いた、という状態です。

これは書いてあるからやっている状態です。
現象を追ってしまっています。

「ex」するからには何らかの内的変化がある

そうではなく…

  • 何が起こってフォルテになったのか(=作曲家にどんな変化があってフォルテと書いたのか)
  • 自分はそれに対して共感できるのか
  • できないならどうすべきか

これらを考えなければなりません。

前提として、exの前には必ず何らかの内的変化があるということです。

まとめ

物事の本質を考えて行きたいです。

音楽の本質とは。感情を表出するとはどういうことか。感情とは何か。

現象をただ追ってしまうことと、根底から考えることには雲泥の差があると思っています。