速い曲ほど遠くを見る【車の運転に例える】
先日、このようなツイートをしました。
演奏を「車の運転」に例える
演奏は「車の運転」に例えるとわかりやすいことが多いです。
右に曲がる時、右に曲がりたいと思ったら、その方向を見ます。
するとアクセルとハンドルが自然と動きます。
この時に、アクセルをどれくらい踏んで、ハンドルを何度回して、なんて考えませんよね(教習所での初心者は考えてしまうかもしれませんが)。
演奏でうまくいっていない時は、進みたい方向も見ずに、目先の手の動きとか、音符だけを見てしまっていることがあります。
本来は、進みたい方向を見るだけ(イメージするだけ)で、勝手に指が動いてくれることがあるにもかかわらずです。
特に速いパッセージや苦手な音形などの時です。
「あそこに行きたい」と思うだけで勝手に身体が動いてくれるというのが理想
演奏においても、車の運転のように「あそこに行きたい」と思うだけで勝手に身体が動いてくれるというのが理想です。
そのためには何度も練習しますが、練習を繰り返すうちに「あそこに行きたい」という理想を忘れて、黙々と指の練習をしてしまうことがあります。
テンポが速い曲ほど遠くを見る
車の運転の時も、スピードが速いほど遠くを見るのが当たり前です。
近くだけを見ていたら、先にある障害に気づかずに勢いよく進んでいき、気づいたときには「時すでに遅し」です。
ところが速いパッセージとなった時に、これをやってしまうんですよね。
速いパッセージを弾くときに陥りやすいこと
- 目先の音符に捉われて近くを見てしまう(先をイメージできない)
- 近視眼的思考
- 姿勢が前屈みになる
姿勢が前屈みになったり、視線も鍵盤を注視してしまいやすくなります。
速いパッセージを弾くときに気をつけること
- なるべく遠くを見る(イメージする)
- 姿勢を整えて、どんと構える
- 視線を鍵盤から外してみる
思い切って、姿勢をよくして視線を外してみるだけも上手く行くこともあります。
まとめ
車の運転に例えてみると、演奏の際にヒントになることが多いです。
車だけでなく、自転車の運転でも同じです。
普段何も意識せずに漕いでいる自転車の運転を「なぜ右に曲がれているのか?」と問いてみると面白いです。
演奏の際のヒントが見えてきます。
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高橋健介 KENSUKE TAKAHASHI Official Website
ピアニスト 高橋健介の公式ウェブサイトです。埼玉県出身。大宮光陵高校音楽科ピアノ専攻卒業。東京藝術大学楽理科を首席で卒業。同大学大学院音楽研究科音楽学専攻修了。在学中、同声会賞、アカンサス音楽賞、大学院アカンサス音楽賞を受賞。日本声楽家協会講師、二期会研修所ピアニスト。