言葉と音の往来【楽曲解説を書く】

思考・日常(音楽) 楽曲解説

最近は、楽曲解説を書いていました。

こちらの北川暁子先生のリサイタルのための解説です。

今は藝大の名誉教授でいらっしゃり、私は先生が大学にいらっしゃった時からお世話になっています。

なんと言っても今回の目玉は《ディアベリ変奏曲》です。

とにかく1時間弱の大曲で、演奏会ではあまり取り上げられることもありません。
これを機に、ベートーヴェンが晩年に残した壮大な変奏曲の世界を生で味わってみて欲しいです。

楽曲解説を書く時

解説って、正直ものすごく大変なのです。

演奏家自身が、自分たちが演奏する曲の解説をちょろっと書く時は、ネットに載っている情報をうまく組み合わせて書いてしまっているのをよく見ます。

ですが、本来は一次情報から辿らなければなりません。

ネットに載っている情報は、どこかで間違って、それが引用されて、さらに少し変わって…と伝言ゲームのように少しずつズレてしまっていることも多々あるからです。

というわけで、基本的には信頼できる著作や、ネットでも海外の信頼できるサイト(ニューグローブのオンライン版など)から探るわけです。

音を言葉にする

情報を精査することに加えて、音楽というものをいかに言葉にするか、という壁にもぶち当たります。

「この曲は18〇〇年に作曲された。」
「ここは半音進行によって下行していく。」
「ここで変ロ長調に転調する。」

などといった情報や音楽用語ばかり並んでいてもつまらないですよね。

そこで、自分なりの言葉も加えてみるのです。
そんな時には、以下の言葉が支えになっています。

「お気に入りの音楽に、思い思いの言葉を貼りつけてみよう。音楽はただ粛々と聴き入るためだけではなく、自分だけの言葉を添えてみるためにこそ、そこに在るのかもしれないのだ。」

岡田 暁生『音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉』 (中公新書) 82頁

もしかしたら、音楽を「自分だけの言葉」にしてみることにも、音楽を聴く喜びや意味があるのかもしれません。

執筆環境

最近は、パソコンを大きいモニターに繋げて作業しています。
脳のキャパシティーが広くなるような気がしますよ。笑

気がするだけでなく、実際に効率もよくなります。

普段はチラシのところに楽譜を配置して、箇条書きのメモから真っ白なページに自分の言葉を書いていくような感じです。

まとめ

定期的に執筆している楽曲解説ですが、書く時に感じていることをいくつか載せました。

北川暁子先生のコンサートは、私の方でもチケットは承っておりますよ。

近況

最近は音声なんかも配信しています。
2020年の9月に初めて投稿してますが、ちょっと頻度も増やしたいと思います。
ご質問も募集しています!

4/25、5/8にはコンサートもあります。