音楽家に関する記事一覧
音楽は時間芸術【78歳のバレンボイムを聴いて】
バレンボイム行ってきた。コロナ以前にはなかったようなサントリーホールの静寂にベートーヴェンの音楽が極度に結びついた特別な時間が幾度か訪れた。音楽は時間芸術なのだと再認識。至福の時間だった。世界中のオーケストラを振ってきて78歳でピアノに向かうとどんな景色が見えているのだろうか。
作曲家と聴衆の媒体としての演奏家【藤村実穂子さんのインタビューより】
藤村実穂子さん「私は何百年も生き抜いてきた音楽の楽譜を開けるとき、今でもドキドキします。そして歌うとき、なるべくなら作曲家が一番後ろの列に座っていて、公演後『大丈夫でしたでしょうか?』と訊いてみて、何とかうなずいていただけたらいいなと思って歌っています。」作曲家と聴衆の媒体としての演奏家について考えます。
日本人唯一の共演ピアニスト!?小林道夫が語るフィッシャー=ディースカウの3つの印象【思いやり、懐の深さ、自分の時間を大切にする】
小林道夫先生は、フィッシャー=ディースカウと共演した唯一の日本人ピアニストではないでしょうか。残っているライブ録音のCDのライナーノーツから、貴重なエピソードを紹介します。
指揮者カザルスの譜読みの手順【分析→歌→ピアノ→やっとチェロ→指揮】
今回はカザルスが指揮をする時に、どのように譜読みをしたかについてです。結論、分析→歌→ピアノ→やっとチェロ→指揮、という手順を踏んでいました。やはり、実際に歌ってみることの重要性を感じます。
フィッシャー=ディースカウが暗記しようとした唯一の専門書【フランツィスカ・マルティーンセン=ローマン『歌唱芸術のすべて』】
声楽に関する様々な事柄が書かれた書籍を紹介します。引用してみると、けっこう固い言葉が多いですが、なるべくわかりやすくしていきます。あのディースカウも絶賛したほどの本です。声楽以外の方にも共通するような事柄をピックアップしました。
カザルスの言葉②【テクニックは手段】(ジェラルド・ムーアの警鐘)
以前もカザルスの言葉を紹介しました。今回は「テクニック」に対する考え方について、カザルスが述べたことを紹介します。また、名伴奏者のジェラルド・ムーアが、彼に対して述べた言葉も示唆に富んでいます。
メニューインとヨガ【楽器を持たない練習法と呼吸法】
以前『ハタヨガの真髄』という本を読んでいたら、最初の方の「推薦の辞」を書いているのがメニューインでした。このメニューインって、あのヴァイオリニストのメニューイン!?そうです。ヴァイオリニストのメニューインは、ヨガ行者アイアンガーに出会い、ヨーロッパ各地でヨガを広めた人でもあるのです。
56年前からソーシャルディスタンスを保っていたグレン・グールド【電話でリハーサル!?】
2020年、世界的に新型コロナウイルスが猛威を振るっています。ソーシャルディスタンスが叫ばれる日々ですが、56年前からソーシャルディスタンスを保っていたピアニストがいました。かのグレン・グールドです。人との接触を極度に嫌い、素手で握手もしないほどの潔癖症でした。
三点倒立とストラヴィンスキー【行き詰まった時の解消法】
天才たちの一風変わった習慣が満載の『天才たちの日課』から、ストラヴィンスキーの習慣を紹介します。行き詰まった時には、三点倒立をしたそうです。現代ではヨガの流行により、これを行っている人も多いかもしれません。メリットも多いです。