意識から無意識へ【できるまでの4つの過程】
先日こんなことを書きました。
何かできないことをできるようにする場合、初期の段階では色々と意識してやらなければなりません。
ですが、最終的には無意識にできるようになるのが理想です。
4つの段階
できないことが、無意識にできるようになるには、大まかに4つの段階があると思います。
- 分かっていないということが分からない段階
- 分かっていないということを分かっている段階
- 分かっていることを意識的にできる段階
- 分かっていることを無意識的にできる段階
分かっていないということが分からない段階
この段階は、分かっていないということすら分からない状態です。
分かっていないことが分かるようになるには、主に2つのきっかけがあると思います。
- 自分で気づく
- 人に言われて気づく
自分で気づければ良いのですが、なかなか気づけないものです。
そのためにもレッスンに通ったりします。
分かっていないということを分かっている段階
自分で気づいたり、人に言われてハッとした時に、この段階に移ります。
たいてい、瞬間的に(ハッと)分かるものです。
分かるまでには、ものすごく時間はかかったりします。
この段階ではまだ、分かっていてもできない状態です。
分かっていることを意識的にできる段階
ここでは、分かってはいるのにできないという段階から、分かったことが意識すればできる段階に移ります。
「分かる」と「できる」には大きな差があるので、かなりの飛躍です。
分かっていることを無意識的にできる段階
意識的に何かをやっている段階では、どこかに「不自然さ」が残ってしまう気がします。
「頑張りすぎてしまう」とか、「やりすぎてしまう」とか。
最終的には、意識しなくてもできるのが理想です。
例えば、先日の記事で指揮者の感覚でピアノが弾けるようになるのが大切だと書きました。
指揮者の感覚でピアノを弾く大切さ【呼吸、先を見る】
ピアノを弾く上で、「自分が指揮をしている感覚」でいることは大事です。なぜ指揮者の感覚で弾いた方が良いか。一つは前の動作(単純に動きという意味ではなく)があるから。呼吸、アウフタクト。 これがないとリアルタイムの音楽になってしまう。その場限りのというか、その音しか見ないというか。 未来を見る。
ここではまずは常にそれを意識したいと書きましたが、まだこの段階では分かっていることを「意識的にできるようにする」段階です。
それを経て、最終的には「意識しなくてもできること」が理想です。
そのためにもまずは、意識していかなければならないのですが、少なくとも「分かっていないということが分からない段階」と「分かっていないということを分かっている段階」は通過したということです。
まとめ
現時点ではできないある事柄を、無意識でできるようになるようには時間がかかるものです。
ですが、この4つの段階を意識するだけでも、無限の道のりに少し階段が見えてくる気がします。
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高橋健介 KENSUKE TAKAHASHI Official Website
ピアニスト(ピアノ)高橋健介の公式ウェブサイトです。埼玉県出身。大宮光陵高校音楽科ピアノ専攻卒業。東京藝術大学楽理科を首席で卒業。同大学大学院音楽研究科音楽学専攻修了。在学中、同声会賞、アカンサス音楽賞、大学院アカンサス音楽賞を受賞。日本声楽家協会講師、二期会研修所ピアニスト。