指揮者の感覚でピアノを弾く大切さ【呼吸、先を見る】
ピアノを弾く上で、「自分が指揮をしている感覚」でいることは大事です。
先日、このようなツイートをしました。
なぜ指揮者の感覚で弾いた方が良いか。一つは前の動作(単純に動きという意味ではなく)があるから。呼吸、アウフタクト。 これがないとリアルタイムの音楽になってしまう。その場限りのというか、その音しか見ないというか。 未来を見る。
メリット
メリットはありすぎて書き切れないと思いますが、いくつか挙げます。
- 前の動作がある(=呼吸がある、アウフタクトを感じやすい)
- 音楽を大きく捉えられる
前の動作がある
これは単純に手を動かすとか、身体で表現するといった表面的な意味ではありません(それも多少あるかもしれません)。
ピアノの場合、息を止めていても鍵盤を降ろせば音はなります。
ですが指揮の場合は、音を引き出す前に必ず「振り上げ」があります。
歌で言えば、「呼吸」です。
その意識があるだけでも、弾く前にその音楽の呼吸を作ることができます。
私自身も、名指揮者が自分の前で降ってくれるのをイメージしながら弾くことがよくあります。
やはり音も変わるし、自分も気持ち良いのですよね。
アウフタクトを感じやすくもなります。
「振り上げ」=1拍目に入る前の動作があるからですね。
本来ない音を足してリズム感を得る練習法【日本人とアウフタクト】
世の中には色々な練習法があります。そのうちの一つ、もともと楽譜に書かれていない音を追加して練習するというという方法もあります。結果的に、良いリズム感を掴むことができます。おそらく一般的な日本人が、苦手とする8分の6拍子を例に出します。
音楽を大きく捉えられる
指揮者の感覚でいれるということは、先を見れるということです。
=未来を見る
弾いていると、どうしても目先の「弾くこと」に精一杯になってしまい、テクニック的なことや、1つの音符に捕われてしまいます。
もちろん1つの音符で音楽が成り立つなんてことは、ほとんどの場合ないわけです。
音楽が進む先を見なければなりません。
そのためにも、自分の中に指揮者がいることで、音楽を大きく捉えることができます。
まずは、捉えようと意識すること、とも言えるかもしれません。
デメリット
ないと思います。笑
まとめ
自分がピアノを弾いていると、「弾くこと」自体に夢中になってしまい、もっと大切なことを忘れてしまいます。
指揮している感覚を持つことで、自分を客観的にも見れるようになります。
常に意識するのはすぐにはできることではないのですが、可能な限り意識していきたいです。
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高橋健介 KENSUKE TAKAHASHI Official Website
ピアニスト(ピアノ)高橋健介の公式ウェブサイトです。埼玉県出身。大宮光陵高校音楽科ピアノ専攻卒業。東京藝術大学楽理科を首席で卒業。同大学大学院音楽研究科音楽学専攻修了。在学中、同声会賞、アカンサス音楽賞、大学院アカンサス音楽賞を受賞。日本声楽家協会講師、二期会研修所ピアニスト。