アウトプットばかりだと消耗する【インプットの時間をどう作るか】
このところ毎日のように稽古が続いています。
演奏(=アウトプット)ばかりしていると知らない間に消耗していることがあります。
それはインプットに時間を取れていない時に起こります。
アウトプットが続くときに、どのようにインプットの時間を作るかを考えてみます。
方法
- 何かと両立する
- 音から離れる
- 今やっているものと全く違う音楽を聴く
- 教える
何かと両立する
両立というのは結局、Aを短期で集中、Bを短期で集中、というのを繰り返すしかないんじゃないかと思う。 1番悩んだのは卒論や修論を書いていた時期。演奏も論文もやらなきゃいけない時、3h論文、3hピアノ、みたいなのを延々と繰り返した。 1日単位で見れば両立、1時間単位で見れば集中。
両立は簡単にできるものではありません。
ですが見方を変えると、それはバランスが取れている状態(=両立)とも言えます。
上の例ですと、論文を書くことで音への欲求は高まり、演奏すると今度は言葉への欲求も高まりました。
その繰り返しで、結果的にはどちらも潤うという状態です。
音から離れる
全く音楽から離れることで、音への欲求を取り戻すこともあります。
- 自然に触れる
- 料理をする
- 本を読む
周りの音楽家仲間も、何かしら全く別の趣味を持っている人も多いです。
それは、音から離れる時間をあえて作っているからかもしれません。
今やっているものと全く違う音楽を聴く
今は特定のオペラやオペレッタの稽古が続いていますが、そうすると同じ曲ばかりに浸ることになります。
そんな時は、あえて今やっている曲と違うものを聴いたりします。
- クラシックをやっているからロックを聴く
- モーツァルトをやっているからワーグナーを聴く
- オペラをやっているから弦楽四重奏を聴く
などと、全然違うジャンルのものに並行して触れてみたりします。
リラックスにもなりますし、相互に良い影響を与えることができます。
教える
演奏という行為は、自分が自分に対して徹底的に向き合うことです。
教えるという行為は、自分が他人に対して向き合い、その結果自分とも向き合っている状態だと思います。
何十人も生徒を持っているとそれはまた別の話になってしまうかもしれませんが、演奏活動の上で適度に教える時間があると、自分を保ちやすくなると思います。
教えるということは、他人にアプトプットすることではありながらも、結果的には自分自身を見つめ直し、向き合う作業になります。
つまりインプットの時間にもなるのです。
まとめ
演奏することは、自分が思っている以上に、自分の中の「何らかのもの」を外に出しています。
それゆえ、それが続くと自分の中身が空っぽになったような感覚になります。
そんな時に自分がしていることをまとめてみました。
「言葉⇄音楽」というのは自分自身のテーマであり、このブログのテーマでもあります。
それはどこかインプットとアウトプットにも似ているような気がするのです。
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高橋健介 KENSUKE TAKAHASHI Official Website
ピアニスト 高橋健介の公式ウェブサイトです。埼玉県出身。大宮光陵高校音楽科ピアノ専攻卒業。東京藝術大学楽理科を首席で卒業。同大学大学院音楽研究科音楽学専攻修了。在学中、同声会賞、アカンサス音楽賞、大学院アカンサス音楽賞を受賞。日本声楽家協会講師、二期会研修所ピアニスト。
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